Next.js + Gemini APIで実現する、軽量かつ高機能なRAG構築の勘所

ベクトルデータベースを使わずに、Geminiの長いコンテキストウィンドウを活かしたモダンなRAG構成を解説します。

February 9, 20262 min read

はじめに

RAG(Retrieval-Augmented Generation)といえば、Pineconeなどのベクトルデータベースを使用するのが一般的ですが、小規模なデータセットであればもっとスマートな解決策があります。

Gemini 1.5 Pro の衝撃

Gemini 1.5 Proの登場により、100万トークンを超えるコンテキストウィンドウが利用可能になりました。これにより、多くのユースケースでは「検索(Retrieval)」をスキップし、関連資料をすべてプロンプトに詰め込む「Long Context RAG」というアプローチが可能になっています。

実装のポイント

私のプロジェクト「Actarium」では、この特性を活かして開発を行っています。

  1. データ抽出: ユーザーの過去のノートや関連資料を構造化データとして抽出。
  2. コンテキスト詰め込み: 抽出したデータをGeminiのシステム指示(System Instruction)またはプロンプトの一部として直接流し込む。
  3. 推論: 膨大なコンテキストを背景に、Geminiが正確に応答を生成。

メリット

  • ベクトルインデックスの管理が不要
  • 検索漏れによる精度低下を防げる
  • 実装が極めてシンプルになる

まとめ

もちろん、膨大なドキュメントがある場合は依然としてベクトルデータベースによる検索が不可欠ですが、個人開発や中小規模のツールであれば、Geminiのポテンシャルを最大限に活かす構成こそが「正解」に近いと感じています。

技術選定において「本当にそれが必要か」を問い直すこと。それがエレガントなエンジニアリングへの第一歩です。